2015/07/21
奈良先端科学技術大学院大学(奈良先端大、学長:小笠原直毅)は、公開講座2015「環境にやさしい未来の新材料・新デバイス」を開催いたします。
21世紀になり、限りある資源やエネルギーを有効に利用し、環境にやさしい社会を実現するためのグリーン・テクノロジーが世界的に注目されています。奈良先端大物質創成科学研究科では、このグリーン・テクノロジーと20世紀に究められた光ナノサイエンスを融合した新材料や新デバイスの研究をすすめ、新しい科学技術分野(グリーンフォトニクス)を切り拓こうとしています。この公開講座では、太陽電池や省エネデバイスさらには生物から学ぼうとする次世代のグリーン・テクノロジーなど、環境にやさしい未来の新材料・新デバイスに関わる最先端研究についてわかりやすく解説します。
つきましては、取材方よろしくお願いいたします。
また、別添のとおり開催概要をお送りいたしますので、併せて記事掲載方よろしくお願いいたします。
【日 時】 平成27年10月3日(土)、10月10日(土)、10月17日(土)、10月24日(土)
13時45分~16時30分
【場 所】 奈良先端科学技術大学院大学内 ミレニアムホール
(奈良県生駒市高山町8916-5、けいはんな学研都市)
【定 員】 400名(申込順)
【参加資格】 どなたでもご参加いただけます(要申込)。
【受 講 料】 無料
【申込方法】 本学ホームページからお申し込みください。
【申込締切】 平成27年9月7日(月)[必着]
【問い合わせ先・公開講座担当窓口】
国立大学法人 奈良先端科学技術大学院大学
企画・教育部 企画総務課 広報渉外係
〒630-0192 奈良県生駒市高山町8916-5(けいはんな学研都市)
TEL : 0743-72-5026 FAX : 0743-72-5011
E-mail : s-kikaku@ad.naist.jp
【奈良先端科学技術大学院大学 ホームページ】
URL : http://www.naist.jp/
【プログラム】
10月3日(土)
13:45~15:00
微細素子科学研究室 冬木 隆(ふゆき たかし)教授
◆講演題目 太陽光発電デバイス(シリコン半導体材料)
◆講義内容 クリーンエネルギー創成のホープである太陽光発電システムは、家庭用からメガソーラーと呼ばれる大規模発電プラントまで広範に普及が進んでいます。地球にやさしい材料である半導体シリコンを用いた太陽電池デバイスの高性能化やマスプロダクションプロセスについて紹介します。
15:15~16:30
情報機能素子科学研究室 浦岡 行治(うらおか ゆきはる)教授
◆講演題目 未来のディスプレイ(省エネルギー型電子デバイス)
◆講義内容 コンピュータやディスプレイなど、私たちの身の回りの電子デバイスは大きく変わりつつあります。特にディスプレイは、スマートフォンをはじめとして、様々な用途に使われています。今回は、その主役となる半導体材料を詳しく紹介し、材料の特徴や、未来のディスプレイに応用されるまでをわかりやすく解説します。
10月10日(土)
13:45~15:00
有機光分子科学研究室 山田 容子(やまだ ひろこ)教授
◆講演題目 有機薄膜太陽電池(塗布可能な低分子有機材料)
◆講義内容 次世代の太陽電池として注目される有機薄膜太陽電池には、安価・軽量・フレキシブル・室内光などの弱い光で発電可能・高い意匠性などの特長があります。私たちは、結晶性が高く溶媒に溶けにくい有機半導体材料を、塗布プロセスで薄膜化する独自の手法で有機薄膜太陽電池を作製していますので、その研究の一端を紹介します。
15:15~16:30
量子物性科学研究室 柳 久雄(やなぎ ひさお)教授
◆講演題目 分子でつくるレーザー(有機薄膜材料)
◆講義内容 今やレーザー無くして我々の生活は成り立ちません。インターネットを支える光ファイバ通信は、光源となる半導体レーザーにより可能となりました。今後、モバイルからウェアラブルな情報デバイスへと進化する上で必要となるよりしなやかで環境にやさしい有機分子でつくるレーザーについて紹介します。
10月17日(土)
13:45~15:00
光情報分子科学研究室 河合 壯(かわい つよし) 教授
◆講演題目 創エネルギー型熱電変換デバイス(フレキシブル炭素材料)
◆講義内容 電気エネルギーは便利で安全なエネルギー源ですが、輸送や保存には適していません。そこで、私たちの周囲にある温度差から直接電気エネルギーを得る技術が検討されています。それが熱電発電技術です。本講義では、熱電発電の実用化を目指して開発が進められている軽量でしなやかな素材を中心に最新の動向や将来展望を交えて解説します。
15:15~16:30
光機能素子科学研究室 徳田 崇(とくだ たかし)准教授
◆講演題目 半導体技術で実現するバイオセンシング(半導体センサ)
◆講義内容 私たちの生活のあらゆる電気・電子機器の中で半導体デバイスが役立てられています。小さく・高度な機能を備えた半導体チップを利用すれば、バイオ分野の研究や、医療技術に新しい展開をもたらすことが期待できます。本講義では、生物の体に直接触れたり、埋め込んだりして利用できる半導体センシング技術について、最先端の研究を紹介します。
10月24日(土)
13:45~15:00
レーザーナノ操作科学研究室 細川 陽一郎(ほそかわ よういちろう)准教授
◆講演題目 生物学とレーザー光操作技術の融合(植物細胞)
◆講義内容 光を思いのままに操れるレーザー技術は、生物の機能を知るための"目"として、さらには生物を操る"手"としても利用されています。本講義では、レーザーの"目"と"手"で理解されてきた、植物が太陽光を効率的に利用するために営んでいる省エネ機能について紹介し、植物工場の未来の展開などについて考えます。
15:15~16:30
バイオミメティック科学研究室 菊池 純一(きくち じゅんいち)教授
◆講演題目 生物機能に学ぶ情報処理デバイス(バイオ・有機融合材料)
◆講義内容 情報・バイオ・物質の3つの科学分野の融合領域で、「分子通信」という未来技術への期待が膨らんでいます。これは、生物が進化の過程で獲得した情報伝達の原理に学んで、近未来の情報通信技術を開拓しようとする挑戦的な研究です。ここでは、分子通信パラダイム創出に向けた物質科学からのアプローチについて紹介します。