これまでMRNは主に球体から二本の腕を伸ばしたような形をしていると報告されていて(図2、右端)、伸ばした腕はMRNが放射線により切断されたDNAを修復する際にDNAを繋ぐために使われると考えられてきました。しかし今回、古郡准教授、内橋教授によって実施された高速原子間力顕微鏡観察により、MRNは主にはリング状の構造をしており、球体部分が二つに別れてサクランボ状の構造になることでリング構造の開閉をしていることが明らかになりました(図2、図3)。また、今回観察された分子構造の正しさは、建部助教による分裂酵母を用いた遺伝学解析によって生物学的にも証明されました。
本研究成果は、英国科学誌「Nature Communications」に、1月17日(金)19時(日本時間)に公開されました。