ブックタイトルSENTAN May 2016 vol.25

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概要

SENTAN May 2016 vol.25

「自分の研究をのびのびと自由に行うことができ、先生や先輩からの丁寧な指導やアドバイス、ディスカッションに助けられた」今川佑介Yusuke Imagawa地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立成人病センター研究所分子細胞生物学部門研究員(2017年4月に大阪国際がんセンターに改称予定)Profile: 2007年度博士後期課程修了(バイオサイエンス研究科動物細胞工学講座)研究室のメンバーと(右から辻本所長と筆者)私は今、大阪府立成人病センター研究所で、将来の新規がん治療法の開発を念頭に、種々の細胞死機構についての研究を行っています。大阪府立成人病センターと奈良先端大は連携大学院として提携しているので名前ぐらいは聞いたことがあるかと思います。このセンターは病院と研究所、がん予防情報センターの3部門が一体となってがんの制圧に取り組んでおり、東の国立がんセンターやがん研とならんで西のがんセンターとしての地位を築いています。私が所属する研究所・分子細胞生物学部門は、2014年4月に辻本賀英研究所長の就任に伴い発足し、同年8月の私の着任により始動しました。現在のメンバーは、辻本所長をトップに、私とポスドク、技術補助員、博士課程の大学院生の5人です。病院と一体となった研究所の性質から、他部門は臨床に近い研究がメインになっていますが、私はその枠組みにとらわれず基礎研究を推進することで革新的ながん治療法に結びつくと信じ、近年複雑さを増すプログラム細胞死の仕組みについての基礎研究を行っています。今から14年前、2002年に私は奈良先端大に入学し、河野憲二教授が率いる遺伝子教育研究センター動物細胞工学部門に参加させていただきました。お世辞にも出来の良い学生ではありませんでしたが、河野先生は6年間本当に忍耐強く熱心にご指導してくださいました。他大学でポスドクを経験した後、現在の職がすんなりと決まらず困っていた時も、河野先生が一時的に雇い入れてサポートしてくださり、私のキャリアプランについても真剣に考えてアドバイスをいただきました。河野研究室では、自分が興味を持った事象についてのびのびと自由に研究をさせてもらえ、さらに河野先生や先輩方からの丁寧な指導やアドバイス、ディスカッションがありました。また、たくさんの研究熱心な後輩にも囲まれ、非常にアクティブで有意義な大学院生活を送ることができました。奈良先端大は学生への支援が非常に手厚く、海外での研修や国際学会での発表など、在学中に非常に有益な経験をたくさんすることができました。この奈良先端大での多くの人との出会いと環境が私の研究者としての礎になったと思います。この場を借りて、僕を支え教育してくださった全ての方に感謝の意を表したい。特に河野先生には、どれだけ感謝してもしきれませんが、私のこれからの成長と活躍という形で恩返しをしていきたいと思っています。顕微鏡を覗く18