ブックタイトルせんたん JAN 2018 VOL.26
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せんたん JAN 2018 VOL.26
※所属・役職は当時のものです。▲野生型と変異体の果実の形チの役割を果たすことがわかった。植物ホルモンオーキシンは花幹細胞の増殖を止めて、果実づくりを促すスイッチとしてはたらく~花が実をつくるために必要なメカニズムを解明・食糧の増産に期待~バイオサイエンス研究科花発生分子遺伝学研究室バイオサイエンス研究科花発生分子遺伝学研究室の伊藤寿朗教授、山口暢俊助教らは、植物の花が成長を停止して果実を作るときに植物ホルモンのオーキシンがはたらくという新たなメカニズムを発見した。このとき、オーキシンは旺盛な増殖能力を持つ花の幹細胞の増殖を停止させ、一方で果実づくりを促すスイッ伊藤教授らは、これまでに解析を進めてきた花の幹細胞の増殖を抑制する遺伝子である「KNUCKLES遺伝子」と「CRABS CLAW(CRC)遺伝子」の2つについて、双方が機能しなくなった二重突然変異体を作出。これを使ってCRC遺伝子が花の幹細胞の増殖の抑制に関わる仕組みを調べた。その結果、CRC遺伝子が作り出すタンパク質は、オーキシンを細胞外に排出する作用がある「TORNADO2」というタンパク質を作り出す遺伝子に対して発現を抑制していた。このことから、オーキシンが花の成長の停止、果実づくりの促進することがわかった。さらにオーキシンの働きを促したり、抑えたりする実験によって、このホルモンが花の幹細胞の増殖を抑えるようにはたらくことを裏付けた。この成果は英オンライン科学誌『Nature Communications(ネイチャーコミュニケーションズ)』に掲載された。伊藤寿朗教授植物が光環境に応答して適切に道管細胞をつくる仕組みを解明~作物の水輸送能力強化による生産性向上に期待~バイオサイエンス研究科植物代謝制御研究室出村拓教授バイオサイエンス研究科の出村拓教授、大谷美沙都助教らの研究グループは理化学研究所との共同研究▲暗黒下で育てた芽生えのにより、植物が光環境に応答し、水を運ぶ道管細胞をつくる仕組みの一端を解明した。子葉の道管の様子維管束植物は、道管細胞によって、土中から吸い上げた水を全身に送り届ける。この細胞は、VNDファミリーと呼ばれる転写因子群に含まれる複数の遺伝子のはたらきによってつくりだされることが分かっていたが、実態は未解明だった。今回、出村教授らは、植物ホルモンの添加によって、葉の細胞を道管細胞に転換させるシステムの確立に成功。このシステムで働く3遺伝子が暗所で育てたときの子葉の道管形成に必須であり、光条件に応答した芽生えの成長の制御を行っていることを示した。これにより、植物が、特定のVND遺伝子の役割分担を通して、光環境に応答した道管づくりを行っているという、新たな仕組みが解明された。この成果は米国植物生理学会の学会誌『Plant Physiology(プラントフィジオロジー)』に掲載された。その他の研究成果一覧9月10月11月NAD+還元[NiFe]ヒドロゲナーゼのレドックススイッチ機構の構造基盤の解明物質創成科学研究科超分子集合体科学研究室廣田俊教授らIgAの腸内細菌に対する反応性の低下が加齢に伴う腸内菌叢の変動に関係バイオサイエンス研究科応用免疫学研究室新藏礼子教授世界初!シリコン断崖側面構造の原子レベル観察に成功物質創成科学研究科凝縮系物性学研究室大門寛教授、服部賢准教授、楊昊宇さん(D3)、大畑慧訓さん(修了生)、竹本昌平さん(D3)ら災害救助犬の活性度(情動)を遠隔モニタリングする技術を開発~サイバースーツに搭載しサイバー救助犬による被災者捜索活動を支援~情報科学研究科数理情報学研究室池田和司教授、久保孝富特任准教授ら林業用アシストスーツ17%負担軽減「2017国際ロボット展」に出展情報科学研究科ロボティクス研究室小笠原司教授、高松淳准教授、丁明助教ら