ブックタイトルSENTAN せんたん MAY 2019 vol.28

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概要

SENTAN せんたん MAY 2019 vol.28

物質創成科学領域知の扉を開く二酸化炭素を低エネルギー・低コストで回収し温暖化対策への貢献を目指す環境適応物質学研究室公益財団法人地球環境産業技術研究機構(RITE)連携研究室教授紹介余語克則客員教授後藤和也客員教授固体の吸収材、膜で分離して回収し、地中に貯留あるいは有効利用する技術(CCUS: Carbon dioxide Capture, Utilizationand Storage)の開発を行っている。このほか、再生可能な生物資源(バイオマス)を有効利用するバイオリフィナリー技術やクリーンな水素燃料を得る無機膜の研究、そして、温暖化対策のシナリオを検討する部門もある。CO?削減技術の要になるCCUSについて余語教授は「例えば火力発電所の排ガスに含まれるCO?(濃度6%-14%)を99%以上の濃度で回収する必要があり、そのためのコストは全体の6割を占める。今後、CO?の貯留や有効活用を大規模に進めるためには、吸収材の性能を高めて回収コストを大幅削減することが不可欠です」と説明する。山田秀尚客員准教授低温で処理大幅削減に挑む奈良県生駒市の本学から、けいはんな学研都市内を車で東へ約10分走ったところに、経済産業省認可の公益財団法人・地球環境産業技術研究機構(RITE)京都本部(京都府木津川市)がある。地球温暖化対策の主要な課題である温室効果ガスの二酸化炭素(CO?)削減のために産学官で技術研究・開発に取り組む中枢機関だ。本学物質創成科学領域の「環境適応物質学研究室」は、このRITEに設けた連携研究室で、温暖化対策としてのCO?排出削減に資する材料等の研究開発をテーマとして、その成果を社会に役立てるための方法を身に付ける教育を行っている。RITEでは、火力発電所などの排ガスに含まれるCO?を液体やCO?の吸収材は、アミンという窒素(N)を含む化合物を主に使い、図1,アミン化合物を中心としたCO?分離回収技術の研究開発10 S E NTAN