ブックタイトルSENTAN SEP2019 vol.28
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SENTAN SEP2019 vol.28
受賞◆受賞の対象となった研究業績「認識AIを迅速に賢くするフレームワークの構築」情報科学領域ロボティクス研究室清川拓哉さん(博士後期課程2年)が、2018年度未踏IT人材発掘・育成事業の「スーパークリエータ」に認定!ロボティクス研究室の清川拓哉さん(博士後期課程2年)が、2018年度未踏IT人材発掘・育成事業の「スーパークリエータ」に認定され、2019年6月16日に授賞式が執り行われました。「未踏IT人材発掘・育成事業(未踏事業)」はIPA(独立行政法人情報処理推進機構)が突き抜けた才能を持つ若いIT人材(クリエータ)を発掘・育成するために、2000年度から実施している事業で、特に卓越した能力を持つと認められたクリエータを「スーパークリエータ」として認定されるものです。◆受賞研究の概要深層学習による物体認識システムのための学習データセットを超短時間で生成する自動化システムを開発しました。これまでの学習データセットは、人がアノテーション作業を行うことで、大量に生成していました。この手作業が膨大な労力と時間を要するため、常に変わり続ける生産物と生産量に柔軟に対応する「変種変量生産」において、その認識システムを導入するのが困難でした。そこで、「生産ラインの迅速な組み替え」ボトルネックを改善することを目的として、本テーマに取り組みました。◆受賞についてのコメント大変光栄に思います。今後の研究や開発を通して、最終的に社会で広く使われるものを作り上げたいです。未踏プロジェクトでは、ロボットのための認識システムを迅速に導入するための枠組みを構築することが出来たので、現在は、ロボットが認識した後に物体操作能力を迅速に身につけるための枠組みの構築にも取り組んでいます。プロジェクトの共同開発者の友近君、指導をして頂いた首藤PMや多方面からサポートして頂いた小笠原教授と高松准教授に感謝申し上げます。他にも多くの方々にお世話になっております。皆様、今後ともよろしくお願いいたします。◆受賞の対象となった研究業績「シロイヌナズナにおいてDNA損傷応答を制御するマスター転写因子SUPPRESSOR OF GAMMA RESPONSE 1(SOG1)の標的遺伝子の同定」バイオサイエンス領域植物成長制御研究室荻田伸夫さんがThe Plant Journal誌における「TPJ 2018 OutstandingStudent Paper Awards」を受賞!植物成長制御研究室に在籍されていた荻田伸夫さんが2019年3月にThePlant Journal誌における「TPJ 2018Outstanding Student Paper Awards」を受賞しました。本賞は、2018年にThe Plant Journal誌に掲載された、学生が筆頭著者である論文の中から、引用回数やダウンロード数などの指標をもとに、編集委員による選考を経て、最も価値のある論文に贈られます。◆受賞研究の概要植物のDNAは、通常の成長過程に加えて、病原菌や土壌中の重金属などに曝されると損傷を受けます。以前までの研究で、DNA損傷が起こると「SOG1」と呼ばれる植物特異的な転写因子が活性化し、様々な応答反応を誘導することが明らかにされていました。しかし、SOG1がどのような遺伝子群を統御することによりこれらの応答を引き起こすのかは、未解明のままでした。私達はシロイヌナズナにおいて、SOG1によって直接転写誘導される146個の遺伝子を同定し、それらがDNA修復や細胞周期、病原菌に対する防御応答などを制御していることを明らかにしました。これらの研究成果は、DNA損傷に対する植物独自の応答機構の解明に大きく貢献しました。◆受賞についてのコメントこの度、自身が筆頭著者としてまとめた論文をThe Plant Journal誌より表彰していただけましたことを大変嬉しく光栄に存じます。論文の完成まで根気強くご指導下さいました梅田正明教授、高橋直紀助教をはじめとする梅田研究室の方々、共同研究者の皆様に心より感謝申し上げます。情報解析を駆使した転写因子の標的配列の探索や病原菌感染応答の実験は経験がなく、試行錯誤の連続でした。しかし、本学の充実した研究協力体制に支えられ、議論を重ねる環境にも恵まれたことにより、研究をまとめることができました。本学での学びや経験を活かし、これからは世界のライフサイエンスの発展に貢献できる人材に成長できるよう、社会で邁進して参ります。15 S E NTAN