ブックタイトルSENTAN せんたん JAN 2022 vol.30
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SENTAN せんたん JAN 2022 vol.30
情報科学領域光メディアインタフェース研究室プロジェクタの投影画面を指先で操作できるタッチセンシング技術を開発~直接触れずに空中で指示する応用も実現可能~情報科学領域光メディアインタフェース研究室の辻茉佑香(博士後期課程1年)、向川康博教授らと東海大学、アリゾナ州立大学の研究グループは、プロジェクタで壁など平面に投影した映像について、スマートフォンのように画面に指で触れて操作できるタッチセンシング機能をつける技術を開発した。どのような平面でもタッチディスプレイ化できるうえ、投影した平面に直接触れず空中で操作する簡便な装置への応用が期待される。研究グループはプロジェクタとカメラを組み合わせて、指が特定の平面に近づいたことを検知するシステムを構築。プロジェクタの平面映像にタッチしている指の一部だけをカメラ(ローリングシャッターカメラ)で撮影し、コンピュータ処理により指がタッチした位置情報を検出して投影映像に反映する向川康博教授どこでもタッチディスプレイ化に期待方式で、指の位置を検出するための光源が不要など、これまでの装置より安価で小型な点が特徴となる。この成果は、国際学術誌「IEEE ACCESS」にオンラインでEarly Access版が公開されている。タッチしているときタッチしていないとき従来のカメラ画像本研究のカメラ画像▲従来1台のカメラでは難しかったタッチの有無を判定できる最新の研究成果情報科学領域吉本潤一郎客員教授自分の脳画像見ながらうつ病治療する訓練の適合性を予測する手法開発AI使い脳情報を抽出し、各自の適性を判定うつ病の新たな医療として、患者自身の脳活動をfMRI患者群に対して、負荷の少ない検査で適切なテーラーメイド(機能的磁気共鳴画像)で可視化し、良い状態へと導こう治療を提供することにつながると期待される。と制御するニューロフィードバック訓練が注目されているが、この成果は、国際学術誌「Neuroimage」で公開された。情報科学領域数理情報学研究室の吉本潤一郎准教授らの研究グループは、AI(機械学習)技術により、この訓練に対する各自の適合性を安静状態の脳情報から予測する手法を開発した。この訓練の治療効果を高めるためには、対象者の適合性を事前に把握する必要があったことから、広島大学と量子科学技術研究開発機構で実施したニューロフィードバック訓練のデータを解析した。AIにより訓練の適合性関連の脳情報を抽出したところ、後部帯状回や後部島皮質を中心とした脳の部位が機能的に同調している状態などから予測できることが▲機械学習で抽出された、ニューロフィードバック適応性の予測に判明した。この成果を応用することで、さまざまな特性をもつ重要な脳機能結合13 S E NTAN