ブックタイトルSENTAN せんたん JAN 2022 vol.30

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SENTAN せんたん JAN 2022 vol.30

村井純氏慶應義塾大学教授/内閣官房参与(デジタル政策担当)野村修也氏中央大学法科大学院教授また、奈良先端大は、いち早く優秀な留学生を受け入れています。私はいま東南アジアを中心に活動していますが、各国の要人など訪問する先々で奈良先端大の卒業生に出会い、大学が人的インフラを育てたと感じます。デジタル社会の創造は、このような技術がよくわかる研究者が連携し、社会的責任を担うことで国際的に先導することによって実現されると思います。特別講演DXを駆使して社会課題に挑戦しよう~SDGsが目指す共通価値の創造とは~野村修也氏中央大学法科大学院教授人口減少、国の借金など多くの課題があり、日本の社会は先行きの見通しが立たないという議論が多いなかで、いま「新しい資本主義」を求める声が高まっています。これは社会課題の解決が新たな価値になり、ビッグビジネスを生むという考え方で「共通価値の創造」と表現されます。SDGs(持続可能な開発目標)という課題に企業が積極的に取り組むのは、単なる慈善事業としてのCSR(企業の社会的責任)ではなく、新たなビジネスへの挑戦なのです。お金の流れも変化しており、環境や社会の課題に取り組む企業と深度ある対話を試みながら投資するESG(環境・社会・ガバナンス)投資が主流となっています。こうした動きに重要な役割を果たすのは、ICT(情報通信技術)やAI(人工知能)などの技術です。インターネットを使い、クラウドを経由して社会全体につながりが生まれるのです。例えば、過疎地の子どもたちはリモートで共通の画像を見ながら他の地域の子どもと一緒に学習できます。IoT(モノのインターネット)を使えば、遠隔地からの高齢者の見守り、健康管理などが果たせます。だからこそ、デジタル分野の人材には、社会課題への強い関心と、社会の仕組みに対する深い理解が求められます。S E NTAN02