ブックタイトルSENTAN せんたん MAY 2021 vol.30

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概要

SENTAN せんたん MAY 2021 vol.30

受賞情報科学領域ユビキタスコンピューティングシステム研究室中部仁さん(博士前期課程2年)らの論文が、DICOMO2020より最優秀論文賞を受賞・中部さんはシンポジウム最終日に最優秀プレゼンテーション賞も受賞情報処理学会マルチメディア,分散,協調とモバイルシンポジウム(DICOMO)は、1997年の初開催以来、インターネットを中心とした通信技術から、マルチメディア通信、分散システム、グループウェア、モバイルコンピューティング、ITS、ユビキタス、セキュリティやデジタルコンテンツクリエーションに関する分野の研究について、学術的な研究論文のみならず、事例報告、問題提起などの論文も対象として、活発な議論を行っています。DICOMO2020は、2020年6月24日~26日にオンラインにて開催されました。最優秀プレゼンテーション賞は特に優れた発表を行った上位3件に与えられる賞、最優秀論文賞は特に優れた論文を投稿した上位4件に与えられる賞です。◆受賞の対象となった研究業績“複数レシピで並行調理する際の調理環境に応じた最適調理手順作成法と評価”◆受賞研究の概要近年、自分で料理を作る人が増加しており、複数の料理を含む献立を効率よく調理できるような最適調理手順を提示することが求められています。一方で、調理者ごとに調理環境が異なり、最適調理手順は調理者によって多種多様になるため、最適調理手順を調理者自身が考えることは困難です。そこで本研究では、各レシピのタスクグラフを作成し、複数レシピの並行調理をタスクスケジューリング問題として捉えた最適調理手順の作成法を提案しました。タスクスケジューリング問題の最適化アルゴリズムDF/IHS法をベースとし、前処理部と枝刈り部に料理特有の洗い物を考慮した拡張を行うことで、効率よく最適調理手順を探索する。評価実験において、提案アルゴリズムを、実際のレシピから作成した献立に対して実行したところ、手動で作成した調理手順と比較し、洗い物も含め合計調理時間を15%短縮できる最適調理手順を探索できていることを確認しました。◆受賞についてのコメント発表・論文ともに高く評価されこのような素晴らしい賞をいただき大変光栄に感じております。本賞を励みに、今後も積極的に研究に取り組んでいきます。◆受賞の対象となった研究業績“X線光電子分光を中心としたナノ材料評価支援”研究協力課技術専門職員令和2年度文科省ナノテクノロジープラットフォーム事業「技術スタッフ表彰」において、岡島康雄技術専門職員が技術支援貢献賞を受賞令和2年12月9-11日に東京ビッグサイトで開催された第20回国際ナノテクノロジー総合展・技術会議(nano tech 2021)において、令和2年12月9日にナノテクノロジープラットフォーム事業令和2年度「技術スタッフ表彰」が行われ、岡島康雄技術専門職員が技術支援貢献賞を受賞しました。同賞は技術支援において多大な貢献をしたと認められる者またはグループに授与されるものです。令和2年度は同賞候補者13名(組)の中から3名(組)が受賞しました。◆受賞研究の概要受賞者はナノテクノロジープラットフォーム事業における技術支援として平成24年度から8年の間に103件の課題に対応し、年平均70試料の測定・解析および機器利用希望者への事前講習を行ってきました。その半数以上をX線光電子分光が占めており、技術支援の例として「分子処理が誘起する単層二硫化モリブデンの高発光特性に関する研究」や「プラズマインジケータの開発」などが挙げられます。X線光電子分光、二次イオン質量分析、時間分解蛍光寿命測定、ラマン分光、物性(熱電特性)計測を行う共用設備を担当し、高度な知識と技術を持って支援実績を積み重ねていること、候補者自らが国際的に評価の高い学術誌の筆頭著者論文を作成するなど活発な活動を展開していること等が評価されました。◆受賞についてのコメントこのたびは技術支援貢献賞に選定くださりありがとうございます。NAISTの共通設備を扱う技術職員のひとりとして大変光栄です。今後も共通設備をいつでも使えるようメンテナンスを行うとともに、多くの利用者にご利用いただけるよう支援業務に努めてまいります。共通設備を統括くださっている河合教授、適切な支援方法をコーディネートくださっている連携マネージャーの清水特任教授、多くの事務手続きを円滑に進めてくださっている高下様・高橋様、協力して支援にあたっている技術職員・技術補佐員の皆様に厚く御礼申し上げます。その他の受賞一覧はhttp://www.naist.jp/news/award/で随時ご確認いただけます。13 S E NTAN