ブックタイトルSENTAN せんたん SEP 2021 vol.30

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概要

SENTAN せんたん SEP 2021 vol.30

生駒市制5 0周年・奈良先端大創立3 0周年記念連携シンポジウム「生駒暮らし」はこう変わる日時/2021年7月2 2日(木・祝)場所/たけまるホール―市民力×大学力で描く持続的なまちづくり―生駒市長小紫雅史氏開会挨拶生駒市長/小紫雅史氏生駒市は令和元年度に、優れたSDGs(持続可能な開発目標)の取り組みを実践する自治体として国から「SDGs未来都市」に選定されました。市制50周年を迎える生駒市は、次の50年のビジョンとして、一人一人が「自分らしく輝けるステージ・生駒」をつくるために、このSDGs未来都市の理念をまちづくりや市民の毎日の暮らしの中で具体化していきます。このビジョンを達成するためにも、生駒市内に位置する奈良先端大が、今年度から地域共創推進室を設け、地域課題に積極的に取り組んでおられることは大変心強いことです。国内外からの評価が高い奈良先端大が、その研究や教育の成果を市民活動やまちづくりにも活かし、本市とともに大きく飛躍されることを期待しています。基調講演国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)理事長/徳田英幸氏データ利活用型スマートシティのかたち~スマートシティ、スーパーシティからスマートプラネットへ~国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)理事長徳田英幸氏コーディネーターシンクタンク・ソフィアバンク代表藤沢久美氏13 S E NTANデジタル社会では、製品の付加価値を高めるためにデジタル技術を使うデジタル化と、経営や事業の在り方、働き方の変革を促すデジタル・トランスフォーメーション(デジタル変革、DX)が進んでいます。DXの課題は「異なる業種や組織でつくられたデジタルデータを共有する仕組み(IoTプラットフォーム)が未整備で、行政や企業で高度なDX化に活用できない」ことが挙げられます。DXに使われる技術には、あらゆるモノがインターネットに接続されるIoT(モノのインターネット)があります。人工物から、人、データ、ビジネスプロセスとあらゆるモノがつながり、情報を交換し、利活用される環境をつくります。例えば、IoT機器としては、自宅付近の天気予報データに基づき自動的に適切な水量だけを散水するスマートスプリンクラーなどのスマート家電、スマート工場、コネクテッドなど様々なIoT機器が製造されています。このようなIoTをはじめ、人工知能(AI)や、現実空間のデータを仮想空間と連携して解析・制御する「サイバーフィジカルシステム(CPS)」を活用し、生活の質を向上し、社会や経済の課題を解決することによって、持続可能な社会を実現するスマートシティができると思います。日本のスマートシティは、2011年ごろから、過疎化が進む地域の再生と活性化のためのスマートタウン構想から始まり、市町村が連携し、データ利活用が可能なプラットフォームを構築するスマートシティ、さらに、2020年から、都市間で連携するための法改正を含めたスーパーシティ構想に発展してきました。将来的には、地球規模の連携を可能とするスーマートプラネットの構築が重要な課題です。国は新たな社会のキーワードとして現在の情報社会「Society4.0」の先にある「Society5.0」をめざしています。これは、最終的な意思決定をAIではなく、人間中心に行い、持続可能で共に支え合う社会をつくるものです。最終的には、自然災害やサイバー攻撃に関しても「安心安全なSociety 5.0」の実現が進むことを期待しています。