ブックタイトルSENTAN せんたん SEP 2021 vol.30
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SENTAN せんたん SEP 2021 vol.30
受賞◆受賞の対象となった研究業績”製パンプロセスにおける酵母のストレス耐性機構の解析と育種への応用に関する研究”バイオサイエンス領域ストレス微生物科学研究室ストレス微生物科学研究室の高木博史教授が公益財団法人飯島藤十郎記念食品科学振興財団の「2020年度飯島藤十郎食品科学賞」を受賞2021年3月11日、バイオサイエンス領域ストレス微生物科学研究室の高木博史教授が公益財団法人飯島藤十郎記念食品科学振興財団の「2020年度飯島藤十郎食品科学賞」を受賞しました。本賞は、食品科学賞は、食品科学、特に米麦その他の主要食糧などを原料とする食品の素材、加工技術、品質、安全性、栄養、機能その他に関する学術上の研究に優れた業績が認められる活躍中の研究者に授与されます。授賞式は2021年4月19日に開催されました。◆受賞研究の概要本研究は、酵母に見出した3つのストレス耐性機構(プロリン・アルギニン代謝、ユビキチンシステムによるタンパク質の品質管理、ストレス関連転写因子の発現調節)をパン酵母の高機能開発に応用した成果を纏めたものです。パン酵母は、製パン過程において乾燥、冷凍、高糖などのストレスに曝され、有用機能(炭酸ガスの発生、味・風味物質の生成など)の発現が制限されています。従って、パン酵母に高度なストレス耐性を付与することで、耐久性の強い高品質「ドライイースト」、長期保存可能な冷凍生地や菓子パン生地に適した「冷凍耐性イースト」「高糖耐性イースト」などの開発が可能になります。◆受賞についてのコメント本研究は福井県立大学および本学で行われたものであり、ご協力いただいた研究室の教職員、学生、多くの産官学の皆様にお礼申し上げます。私はかつて食品企業で「コンビニ向け冷凍パン生地」の製造に関わりましたが、評価用の焼き立てパンを皆が美味しそうに食べる光景を覚えています。その後大学に異動しましたが、その時に感じた幸せな気持ちを思い出し、酵母が冷凍などのストレスに適応する機構の研究を始めました。製パン業界や消費者のニーズに応えるためには、酵母には高度なストレス耐性が必要です。今後は基礎研究の成果をもとに「ストレス耐性パン酵母」を作製し、実用化を目指す予定です。◆受賞の対象となった研究業績”軽量な類似度計算によるプロジェクト間のソースファイル集合の再利用検出”プログラムを構成するソースファイルのおおよその類似度を高速に推定することで、既存ライブラリなどから取り込まれたソースファイル群を実用的な時間で特定できる技術を実現しました。情報科学領域ソフトウェア工学研究室ソフトウェア工学研究室の石尾隆准教授らが電子情報通信学会より論文賞を受賞一般社団法人電子情報通信学会は、電子情報通信および関連する分野の国際学会として、学術の発展、産業の興隆並びに人材の育成を促進することにより、健全なコミュニケーション社会の形成と豊かな地球環境の維持向上を目指しています。本賞は、2020年に電子情報通信学会論文誌(和文誌および英文誌)に掲載された論文のうち特に優秀な論文に授与されました。◆受賞についてのコメントこのような賞をいただくことが出来て、大変嬉しく思います。本論文は、ソースファイルの再利用を追跡する技術として、とにかく実用的なものを作りたいという私の強い希望から始まった研究の成果となっています。一緒に研究に携わってくれた共著者の皆様、研究途上での議論に参加してくださった関係者の皆様に、改めて感謝申し上げます。これを励みに、今後も引続き研究に邁進していきたいと思います。17 S E NTAN