ブックタイトルSENTAN せんたん SEP 2021 vol.30
- ページ
- 6/24
このページは SENTAN せんたん SEP 2021 vol.30 の電子ブックに掲載されている6ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは SENTAN せんたん SEP 2021 vol.30 の電子ブックに掲載されている6ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
SENTAN せんたん SEP 2021 vol.30
知の扉を開く音声言語を活用し、多様なコミュニケーションを開拓する中村哲教授情報科学領域知能コミュニケーション研究室須藤克仁准教授リアルタイムのインタラクションサクティ・サクリアニ特任准教授田中宏季助教生活の中で話し言葉を使ってコミュニケーションが取れる相手はさまざまに増えている。なかでもオンラインによる対話の普及は、世界中の誰とでもリアルタイムにつながることを可能にした。人と人、人と機械の円滑なコミュニケーションを図る上で不可欠な技術の研究開発を理論面から実装の段階まで取り組んでいるのが、知能コミュニケーション研究室だ。中村教授は、「話し言葉である音声言語を中心にリアルタイムのインタラクション(相互交流)を実現するための研究を行っています。例えば、研究室の大きなテーマのひとつの機械による同時音声通訳は、発話と並行して長文を翻訳するという人でも困難な技術です。それまで研究してきた旅行会話など短文の音声翻訳に続いて、今度は、同時通訳者に迫るという目標を掲げました」と説明する。また、中村教授は、本学のデータサイエンス研究の拠点であるデータ駆動型サイエンス創造センター(DSC)のセンター長を務めている。品川政太朗助教同時音声通訳同時音声通訳の研究は、科研費基盤研究(S)の「多元自動通訳システムと評価法に関する研究とその応用展開」(研究代表・中村教授)のプロジェクトで須藤准教授が機械翻訳を担当する。同時通訳のなかでも日本語から英語に変換する場合、日本語は文末に動詞や肯定か否定の言葉が来るので、それを待つか予測するという格段の困難さがある。同時音声通訳は、「音声認識」「機械翻訳」「音声合成」の3つの要素技術を連動させて、語句を訳出、発話する仕組みだが、リアルタイムに行うため、同時通訳者の訳し方などのデータからAIの機械学習により、「どのような文の区切りで訳をまとめるか」について解析し、人工知能技術を使い自動的に判断する研究を進めている。須藤准教授は「膨大なデータが必要でしたが、集まってきたので、プロトタイプ(原型)を作りました。通訳はできますが、速度05 S E NTAN