
NAIST×OIST
―包括連携協定に基づく共創プログラム―
沖縄科学技術大学院大学(OIST)と本学は、ともに世界最高水準の教育研究拠点を目指す立場から、教職員・学生の交流や、分野の枠組みを越えた共同研究の推進、グローバルに活躍する博士人材育成における連携などを行うべく、昨夏に包括連携協定を結びました。両者による「共創」の取り組み事例をご紹介します。
OIST x NAIST café in Kyoto - Step into Graduate Schools
9月6日(土)、大学院進学希望者などを対象に、大学説明会を共同開催しました(京都市下京区)。このプログラムはOISTがかねてより実施しており、共催の初回となる今回は、本学が”軒を借りる”かたちで実現したものです。
当日は大学院進学に関心のある学部・修士の学生など、約20名が参加しました。まずは両大学の事務局から、それぞれの大学の概要と特徴、研究環境や履修プログラム、入試や学生生活、就学・キャリア支援などに関する説明が行われました。続いて、OISTからは日本の企業で活躍する修了生が、またNAISTからは2名の博士後期課程学生、山本富也さんとMukmin Sapto Pamungkasさんが登壇し、大学院進学に至るまでの思いや学生生活における体験談を披露しました。
遠くは関東や九州からの参加もあり、また閉会後も熱心に質問が続くなど、両大学のみならず、進学を志す学生にとっても、貴重な場であることが実感される説明会となりました。
なおこの催しは、11月に東京と大阪で引き続き開催されます。

京町屋を改装した会場

NAIST学生スピーカーの二人
外国人留学生対象企業訪問会
グローバル人材の獲得が日本の産業界の命題となる中、日本企業への就職を希望する外国人留学生をサポートすることは、留学生比率の高い両大学にとって、大きなミッションとなっています。 9月16日(火)と17日(水)の両日、博士後期課程の留学生を対象に、塩野義製薬株式会社とシスメックス株式会社の企業訪問会を共同で実施。業務や職場への理解を深めるとともに、そこで働く先輩社員の声にも触れる機会を設けました。
初日は、大阪府豊中市にある塩野義製薬医薬研究センターを訪問しました。博士号を持つ2名の研究所マネジャーからの講演では、日常的に英語で議論が行われる国際的な研究環境や、海外研修制度を活用した人材育成の取り組み等が紹介され、参加学生に大きな刺激を与えました。最新の研究施設の見学に加え、先輩社員との交流会ではキャリア形成や研究者としての働き方に関する率直な意見交換が行われ、学生たちは日本企業や製薬業界で働く将来像をより具体的に描く貴重な機会となりました。

塩野義製薬医薬研究センターでの集合写真(NAISTとOISTの他、大阪大・京都工芸繊維大・滋賀医科大の留学生も参加)
二日目は、シスメックス株式会社のテクノパーク(神戸市西区)を訪問。同社は世界190か国以上で事業を展開する医療機器メーカーで、海外売上高比率が80%以上という文字通りのグローバル企業です。会社概要の説明を受けた後、広大な敷地に立地するモダンなオフィスや製品の開発製造に係る施設群などを見学。その後、両大学出身の先輩社員にも加わっていただき、参加学生によるショートプレゼンとポスターセッションが行われました。先輩社員との座談会では、業務内容や同社が求める人材像などについて活発な質疑や意見交換が行われ、参加学生は、自身のキャリア形成を考える上で、多くの刺激や気づきを得る機会となりました。

ショートプレゼンで自己紹介

先輩社員に向けて研究内容を説明

シスメックスの社員の皆さんも交えて記念撮影