- 日時:2009年09月29日(火) 06:00~07:00
- 場所:本学 ミレニアムホール
- 料金:無料
演題: 「首都奈良の文化交流・・・空海の修業時代を手がかりに」
(講演の要旨)
空海(774-835)は日本仏教史上最大の天才であ るが、ここでは彼の中国語の会話能力に焦点をあてて考えてみたい。空海は804年に遣唐留学生として長安に留学するが、当初の20年間の留学予定を2年で 切り上げて帰国する。空海の2年間の極めて充実した長安での活動を考えると、自由に中国語を話すことが、留学した最初からできたとしか考えられない。で は、空海は中国語会話をどこで学んだのか。空海が仏教の学習を行ったと思われる唐招提寺の公用語は、多数の中国人僧侶と技術者が寺にいたことから、中国語 であったと考えてよい。中国から最新の密教の情報を伝えられ、また中国語が飛び交っていた唐招提寺こそが、空海の驚異的な語学能力を培った「国際交流セン ター」だったと言える。
講演者:大手前大学総合文化学部 上垣外 憲一 教授
(プロフィール)
長野県松本市出身。東京 大学大学院比較文学比較文化博士課程修了。東洋大学助教授、国際日本文化研究センター助教授、同教授、帝塚山学院大学文学部教授、同副学長を経て、現職。 1989年の著書『雨森芳洲』でサントリー学芸賞を受賞。1996年、『半井桃水の朝鮮観』で博士(学術)(東京大学)を取得。専門は、日本文化史・日韓 交流史・比較文化・比較文学。
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