イベント報告 2008/09/11
9月11日(木)、本学情報科学研究科L2講義室において、EditScience社代表のDee A. Worman先生による特別講演会を開催しました。
情報科学研究科では「大学院教育改革支援プログラム」採択事業(平成19-21年度)の施策の一つとして、学生の長期・短期海外派遣支援とその事前指導としての英語教育に力を入れています。本特別講演会はその一環として、国際感覚と競争力のある人材の育成を目的として行われたものです。
今回の講師であるDee A. Worman先生は、ハーバード大学で長年エディタを勤められ、EditScience社の代表としても、科学、医学、技術文書の校閲、編集に携っておられます。また、本学においても、1997年より4年間教鞭を執られ、本学での英語教育課程の礎を築かれた実績をお持ちです。
今回の講演では、研究者にとって最も重要なコミュニケーションの手段である、電子メイルの書き方について、多数の実例を用いた実践的なお話をして下さいました。まず、英文におけるformalityとpolitenessについて種々の例文を用いて基本的な説明がありました。次に、法助動詞(will, can, shall, may, might, would, could, should)を用いてformalityとpolitenessを適切に表現する方法について、誤用例もまじえてわかりやすく説明をして下さいました。さらに、ought to, had betterの誤用例、 think, believe, know等の動詞を用いた複文によるpolitenessの表現、probably, maybe, perhaps, possibly等の副詞のもつ確信度の度合いについてのお話もありました。
情報科学研究科の学生と教員はもちろんのこと、他の研究科からも聴講者があり、聴講者数は約60名でした。講演後には、「英語と日本語における婉曲表現に対する考え方の違いの本質は何か」、「査読報告書の督促等、目上の人に対する強い要求を伝えるための適切な表現をどう選んだらよいか」などについて30分を越える活発な質疑応答が交わされ、学生の英語コミュニケーション能力向上のための有意義な機会となりました。