イベント報告 2008/12/07
12月7日(日)、地元奈良県生駒市との共催による先端科学技術体験プログラム「DNAって何?DNAを取り出してみよう」を、大学の近隣に所在する生駒市北コミュニティセンターにおいて、開催しました。
このプログラムは、地域貢献事業の一環として、本学の若手教員等が講師となり、先端科学技術を実際に体験してもらおうと市内の小学4、5、6年生を対象に平成14年度から毎年実施しているものです。
今年度4回目の実施(5回実施予定)となる今回は、生駒市内の4年生以上の小学生28名の参加があり、自分の口内細胞からゲノムDNAを抽出することに挑戦しました。参加者は、まず初めに、講師のバイオサイエンス研究科の川崎努准教授から、DNAについて、親と子供はなぜ似ているのかなどの身近な話題を交えて、わかりやすく説明を受けました。その後、実際にDNAとはどのようなものなのかを目で見るために、専用のキットを使って、DNAを抽出することに挑戦しました。専用のキットは、自分の口の中をすすいで取り出した細胞から、DNAを抽出し、エタノールを加えることによりDNAを沈殿させるもので、子供たちは、徐々に姿を現すDNAを不思議そうに眺めていました。DNAの抽出が終わると、抽出されたDNAをガラス容器に移し、ふたをし、ヒモをとおして自分のDNAが入ったオリジナルのネックレスを作成しました。実際にDNAを目で見ることができた子供たちに、DNAの仕組みや遺伝子組換体植物とは何かについて、わかりやすく説明を受けました。
最後に、今年のノーベル物理学賞を受賞した研究である「蛍光タンパク質(GFP)」の紹介があり、目の前で発光するタンパク質に目を輝かせていました。
今回のプログラムでは、子供達にとって普段経験できない体験に興味津々で、特に、自分の口から取り出した細胞から、DNAを抽出する体験では、姿を現すDNAの様子を喜々として観察していました。本プログラムが、科学に対する興味をより深める良い機会となりました。