研究成果 2010/07/28
生物は成長に伴い、卵の様に単純で対称な形から、次々と複雑で特徴的な形を生み出します。「対称性の破れ」は対称な形が非対称に変わることで、生物の形が発生や再生の過程で次々と複雑になるための重要なステップと考えられていますが、その仕組みは大きな謎とされてきました。
本学バイオサイエンス研究科の稲垣直之准教授、鳥山道則研究員及び情報科学研究科の作村諭一特任准教授らの研究グループは、生命科学と情報科学の手法を組み合わせて、神経細胞の形が自発的に対称性を破る仕組みを世界で初めて解明することに成功しました。カギとなるタンパク質の細胞内での特徴的な動き、量の変化を突き止め、このデータにより数式モデルをつくり証明したものです。この成果により、生物の形づくりや再生についての理解が加速するとともに、再生医療への応用などが期待できます。
この成果は、モレキュラー・システムズ・バイオロジー誌(欧州、ネイチャー出版グループ)の平成22年7月27日(火)付けの電子ジャーナル版に掲載されております。
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