イベント報告 2024/11/13
奈良先端科学技術大学院大学と京都工芸繊維大学は、大学院留学生を対象とした企業訪問ツアーを初めて共同で開催しました。
現在、留学生の日本国内就職・定着需要が高まる一方で、就職活動やインターンシップで求められる高い日本語レベルが障壁となり、国内企業とのマッチングが上手く成立しない現状があります。これを踏まえ、今回、日本語が苦手な留学生にとっても有意義な機会となるよう英語開催として2大学が連携し、企業訪問プログラムを共同企画しました。
11月7日(木曜日)、博士前期・後期課程の留学生11名が京都市の堀場製作所本社を訪問しました。 堀場製作所は1945年に堀場雅夫氏が「おもしろおかしく」をモットーに創業した独立系分析/計測機器メーカーであり、自動車エンジンの排ガス計測機器では圧倒的な世界シェアを誇るなど京都を代表するグローバル企業となっています。また両大学がともに参加する京都クオリアフォーラムの幹事企業でもあり、博士キャリアメッセKYOTOを始めとした博士学生に対する様々なキャリア支援においてもご尽力いただいています。
当日は、冒頭に堀場製作所 グローバル人事部の松田爽様より開催挨拶と企業紹介が行われ、創業から現在までの経緯や社是、事業領域に関する知識を深めました。その後、本社近隣に立地する堀場アドバンスドテクノと堀場テクノサービスにてファクトリーツアーが開催され、水質・液体計測機器およびプリント基板の生産現場を見学した他、受託分析フロアにて小惑星「リュウグウ」から採取された砂や石などの試料分析プロジェクトの実例について詳細な英語説明を提供いただきました。「エネルギー・環境」「バイオ・ヘルスケア」「先端材料・半導体」と幅広い分野に挑戦するHORIBAのものづくりを知る大変貴重な機会となりました。最後に"ホリバリアン"との交流セッションが実施され、日本で博士号を取得された2名の外国籍エンジニアの方にご協力いただき、活発な質疑応答が行われました。
参加した留学生からは、「日本のものづくりの現場を初めて見学し、グローバル企業としての技術力の高さを改めて認識できた」「大学で利用している計測機器がつくられていて親近感が沸いた」「社員の方々のホスピタリティと流暢な英語に感銘を受けた」等の満足度の高いコメントがありました。
今後も両大学は、国内の産業界での活躍を目指す高度外国人留学生を支援する有意義な企画を展開してまいります。
関連資料:
▽堀場製作所
https://www.horiba.com/jpn/
▽京都クオリアフォーラム
https://kyoto-qualia-forum.jp/