2016/12/20
人工知能、ビッグデータ、IoT、サイバーセキュリティ等の分野において最先端の研究や人材育成を展開する「国立大学法人奈良先端科学技術大学院大学」及び「国立研究開発法人理化学研究所」と、トランスサイエンスな観点からの考究で社会イノベーションを推進する「公益財団法人国際高等研究所」とが連携協力し、これらの分野における共同研究や教育連携等を促進するため、3者で相互協力に関する包括協定を締結する運びとなりました。
下記のとおり協定締結式を執り行いましたのでお知らせいたします。
記
【協定締結式概要】
◆日時 12月19日(月)17:10~17:40
◆場所 国際高等研究所 レクチャーホール
◆協定締結者
国立大学法人奈良先端科学技術大学院大学 学 長 小笠原 直毅(おがさわら なおたけ)
国立研究開発法人理化学研究所 理事長 松本 紘(まつもと ひろし)
公益財団法人国際高等研究所 所 長 長尾 真(ながお まこと)
【概要】
国立大学法人奈良先端科学技術大学院大学(奈良先端大)、国立研究開発法人理化学研究所(理研)及び公益財団法人国際高等研究所(高等研)は、人工知能、ビッグデータ、IoT、サイバーセキュリティをはじめとした広範な分野における相互協力を円滑かつ効果的に実施することにより、研究の推進及び人材の育成並びに社会の発展に寄与することを目的として、包括的な協定を締結する。
最先端の研究と高度な教育により科学技術の進歩と社会の発展に寄与する奈良先端大、世界最高水準の自然科学の総合機関である理研及びトランスサイエンスな観点からの考究で社会イノベーションを推進する国内唯一の高等研究機関である高等研の三者が包括協定を締結することにより、それぞれの役割と特長を活かしながら、基礎研究・応用研究・応用開発フェーズを最適に役割分担し、直接インタラクションを持ちながら研究開発成果につなぐことで、科学技術・学術研究を一層振興すること、先進的な科学教育を推進すること、企業に対する製品開発等の広範な機会を提供することに貢献し、迅速かつ効果的な社会イノベーションを実現する。
【経緯】
京都府、理研、高等研は、既に科学技術イノベーション等の創出に向けた連携・協力協定を締結し、けいはんな学研都市を西日本における研究や協創の中心として活動を開始している。その連携・協力協定に基づき、理研のけいはんな学研都市における拠点が高等研に設置され、2017年度より革新知能統合研究センター(理研AIP)が本格稼働を予定している。奈良先端大からは既に2名の教員が非常勤研究者として着任しているが、学術研究の中枢的機関である奈良先端大が包括協定に加わることで、さらなる組織的な連携強化を図り、共同研究の推進及び人材の育成並びに社会の発展への寄与に向けて、三者の長が包括的に連携することに合意した。
【包括協定により目指すもの】
1.奈良先端大
1)今回の包括協定によって、奈良先端大と理研の間で組織的な連携を行い、人工知能、ビッグデータ、IoT、サイバーセキュリティをはじめとしたICT、さらにはバイオ、物質およびその融合領域において研究力の強化を図る。
2)理研との教育連携研究室を設置して、理研に奈良先端大の学生を受け入れる環境を作り、学生の教育を促進する。
3)理研及び高等研との交流によって、奈良先端大の学生のキャリアパスを拡充するとともに、先端科学技術の研究と活用を担う高度専門人材の輩出を目指す。
2.理研
1)今回の包括協定によって、このけいはんな学研都市を中核とする「科学技術ハブ」の取組みを一層強化し、イノベーション創出の拠点構築を図る。
2)奈良先端大との共同研究の促進、教育連携の促進、人材交流等を通じて、人工知能、ビッグデータ、IoT、サイバーセキュリティをはじめとした広範な分野における科学技術・学術研究の振興、科学教育の推進、企業に対する広範な機会提供に貢献する。
3.高等研
1)高等研は奈良先端大と理研と協働し、けいはんな学研都市のみならず、広く研究機関や企業に対し、求心力を発揮することで共同研究を促進し、速やかな社会実装を実現する。
2)三者を核とした共同研究やオープンイノベーションの拠点として高等研の施設を提供することでけいはんな学研都市はもとより西日本における当該研究の中心的な役割を果たす。
3)人工知能やIoT等のもたらす社会的影響について、トランスサイエンスな見地から考究し、人文社会学的観点からも社会イノベーションを支援するとともに人工知能の健全な発展に寄与する。
【問い合わせ先】
国立大学法人 奈良先端科学技術大学院大学
企画総務課 広報渉外係 TEL:0743-72-5026
国立研究開発法人 理化学研究所
広報室 TEL:048-467-9272
公益財団法人 国際高等研究所
広報課 TEL:0774-73-4000