研究成果 2021/04/28
タイショウガの成分が異常な免疫反応を抑制する仕組みを解明
~ミトコンドリアのダメージを軽減して対応~
多様な病気の予防・治療薬の開発に期待
【概要】
奈良先端科学技術大学院大学(学長:塩崎一裕)先端科学技術研究科 バイオサイエンス領域の織大祐助教、河合太郎教授の研究グループは、マラヤ大学(マレーシア)のNoor Hasima Nagoor(ヌアーハシマナグール)教授の研究グループとの共同研究を行い、タイショウガに含まれる1'-acetoxychavicol acetate (ACA) と呼ばれる成分が、生体防御の免疫応答である炎症に関わる特定のタンパク質複合体(NLRP3インフラマソーム) に対し、異常な活性化を抑制する働きがあることを明らかにし、その仕組みをつきとめました。このNLRP3インフラマソームは、痛風や動脈硬化などの原因になる尿酸結晶やコレステロールといった様々な病気に関係した物質によって活性化されることから創薬の標的とされ、新型コロナウイルスとの関連も指摘されています。ACAがこれらの病気の予防薬や治療薬として発展することが期待されます。
この研究成果は、国際学術誌「International Immunology(インターナショナルイミュノロジー)」に掲載されました。
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お問い合わせ先
<研究に関すること>
奈良先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科 バイオサイエンス領域
分子免疫制御研究室
教授 河合 太郎
助教 織 大祐
TEL: 0743-72-5532 FAX:0743-72-5539
E-mail: tarokawai@bs.naist.jp (河合太郎) dori@bs.naist.jp (織大祐)
<報道に関すること>
奈良先端科学技術大学院大学 企画総務課 渉外企画係
TEL: 0743-72-5026 FAX: 0743-72-5011
E-mail: s-kikaku@ad.naist.jp