多様性の理解を深め、互いを尊重し、新たな価値の共創に繋げる
「共創コミュニティー宣言」
全学に意見を求めて集約、奈良先端大が目指す共同体の理念に
共創コミュニティー宣言は、奈良先端大が目指す共同体の理念として、2022年4月1日に策定されました。前文として、奈良先端大が多様なアイデンティティ(自己同一性)や多彩な背景(経歴)を持つ学生、教職員が集う、多様性に満ちたコミュニティーであることを説明し、そのうえで、大学として科学技術の進歩と社会の発展に貢献し続けるためには「すべての構成員が安心して学び、働き、能力を発揮できる環境を作り出し、維持することが必要」と強調しています。
具体的な宣言の内容は、まず、「私たちは、想像力とコミュニケーションにより、多様性の理解に努めるとともに、多様性がもたらす豊かなキャンパス環境を大切にします」と表明しています。
次いで、一人ひとりの人権、人格、個性を尊重し合い、それぞれが自己実現できる環境を作るために、「自分の立場に責任を持って公正、公平なコミュニティーの維持に努める」ことを謳っています。
さらに、理系の大学院大学らしい特徴として、「構成員の多様性が多角的な視点、発想の源になる」ことを指摘。そのことから「課題やアイデアを共有し、互いに敬意を持って議論し協働することを新たな価値共創の推進力にします」と共創コミュニティーづくりのビジョンを提示しました。
宣言策定のプロジェクトチームは、物質創成科学領域 山田容子 教授をリーダーに、情報科学、バイオサイエンス、物質創成科学の3領域の教授・准教授と、保健管理センター所長、教育推進機構のUEA、事務局の職員の計11人で構成。日本語と英語の草案を作成したあと、すべての教職員、学生を対象にしたアンケート、学生との意見交換会などで広く意見を求めました。意見交換会では、「守られていることを感じ、勇気づけられ、明るい気持ちになる宣言にしてほしい」など留学生の立場からの率直な意見が聞かれました。様々な立場から集まった意見が、宣言に集約されています。
プロジェクトチームリーダーの山田教授は「多様な構成員が、安心して学び、働き、能力を発揮できる環境づくりは、大学にとって最重要課題のひとつです。この宣言は奈良先端大キャンパスコミュニティーの理念として策定されました。今後はその実現に向けて何をするのか、全学で議論し実行していく必要があります 」と話しました。