ご存じですか?全長1.1mの実用大茶筌
生駒市高山町といえば、茶筌と言われるとおり、室町時代に創作されてから今日まで500年の伝統を誇る地場産業です。茶道には欠かせない存在ですが、全長1.1mの実用茶筌があるのをご存じでしょうか。 第1回学位記授与式の際、本学と奈良先端大支援財団に贈呈され、現在は奈良先端大支援財団に所蔵されています。
制作者は、奈良県高山茶筌生産協同組合で当時理事長を務めていた久保 昌城(くぼ まさき)氏。
「もちろん、初めてのことで、すべてが挑戦でした。道具、技法、竹を温める容器、穂を細かく分けて薄く削る作業など、普通の全長10cm前後のものとは大違いで、まさに初体験の連続でした。おまけに竹は1本しかない。大学の第1回学位記授与式前日が納品期限、失敗は許されないため、プレッシャーの重圧、集中力の持続など1か月の葛藤を経てようやく1995年3月23日納品しました。」と当時のインタビューで語っています。
(奈良先端大支援財団・機関誌 たかやまVol.2-4より一部抜粋)