出展報告
2022/03/11 出展報告 「CES2022」に出展(2022/1/5~1/8)
2022年1月5日(水)~1月8日(土)にかけて、「CES2022」がアメリカ ラスベガスのSands Expo & Convention Center等にて開催され、本学はJAPAN TECHパビリオンにて、以下の研究者がデモ展示を行いました。
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、渡航を予定していた教職員、学生の派遣は中止となりましたが、現地でデモ機の展示、研究内容を紹介する動画の放映やポスターの掲出を行い、本学の高い研究力をアピールし、多くの来場者にご覧いただきました。
- ○先端科学技術研究科 情報科学領域
ユビキタスコンピューティングシステム研究室
安本 慶一 教授、松田 裕貴 助教、中岡 黎 博士前期課程2年
九州大学 システム情報科学研究院 情報知能工学部門 ヒューマノフィリックシステム研究室 中村 優吾 助教
出展テーマ「Encourage spontaneous healthy eating habits as if drawing a picture. “eat2pic"」
~お絵描き感覚で、自発的な健康食生活を促す。"eat2pic"~
eat2picは、小型カメラや加速度センサをお箸に搭載することにより、食事内容や食べる速度を認識する「IoT箸」と、認識結果を絵画として可視化する「デジタルキャンバス」からなるインタラクティブな健康支援システムです。「食べる」という行為を、「絵画に色を塗る」という行為にリフレーミング(eat to pic)することで、ユーザが自発的に健康的な食生活を選択するように促すことが可能となっています。- ○先端科学技術研究科 情報科学領域
サイバネティクスリアリティ工学研究室
清川 清 教授、内山 英昭 准教授、磯山 直也 助教、胡 瀟丹 博士後期課程1年
出展テーマ「Help people with weak ability to withstand strong light with smart dimming sunglasses.」
~スマート調光サングラスで、まぶしい光が苦手な人を助ける~
強い光を受けた際に、不快感や眼の痛みなどを生じる人が日常的に使用できるメガネとして、スマート調光サングラスを提案します。従来のサングラスは色の付いたレンズを用いており、また、自動調光メガネはレンズ全体を暗くするため、使用者は周囲のすべてが暗く見えます。そのような方法に対し、我々の提案するデバイスは、周囲の状況を取得するカメラと空間光変調器(Spatial Light Modulator, SLM)を用いて、明るすぎる部分だけを暗くするように設計しています。我々は、SLMの制御方法を提案し、適切な調光を実現します。- ○デジタルグリーンイノベーションセンター
出村 拓 教授・センター長、永井 健治 客員教授(大阪大学栄誉教授)
大阪大学 産業科学研究所 長部 謙二 助教
出展テーマ「Lighting that does not require electricity with a system of luminescent organisms.」
~発光生物のシステムで、電力が必要ない照明を~
地球温暖化対策として、二酸化炭素の排出を伴う火力発電を大規模に抑制すると共に、電力を利用しない機器に置き換えていく戦略が挙げられます。照明に利用される電力は総発電量の15%にも及ぶことから、電力を利用しない照明機器が発明されれば大きなインパクトをもたらすでしょう。そこで、ホタルのような発光生物が持つ化学反応により発光するシステムに着目しました。大阪大学産業科学研究所では既に生物に実装可能な高光度発光システムを開発し、それを利用して青、緑、赤に発光するゼニゴケ、シロイヌナズナ、タバコ、シクラメン等の作製に成功しました。展示会では本学と大阪大学と本学が共同で進めている発光樹木の作製について紹介します。- ○物質創成科学領域 情報機能素子科学研究室
浦岡 行治 教授、ベルムンド フアン パオロ ソリア 助教、上沼 睦典 准教授
出展テーマ「Thin film technology required for next-generation device development.」
~次世代デバイス開発に必要な薄膜技術~
私たちは低温・完全溶体プロセスによって高性能な酸化物薄膜トランジスタを開発しました。プロセスステップの簡素化とUV/レーザーを用いた低温溶液プロセスでの全デバイス構造形成により、次世代デバイスの低コスト・ハイスループットな大量生産が可能になります。また、薄膜技術を用いて体温などの熱源から発電できる薄膜熱電デバイスも開発しました。これらの技術は、ユビキタスIoTデバイスとバッテリー不要の超低電力センサーの開発と大量生産に不可欠です。